薪を集めている時にたまたま見かけたキタヒキガエル。グレーシャーベイ(Glacier Bay)国立公園の野生生物を思い浮かべる時、ヒキガエルをまず最初に思いつく人はいないでしょう。しかし、両生類は健全な環境の指標となると言われるように、ヒキガエルは大切な生き物です。キタヒキガエルは、環境の些細な変化にも敏感に反応します。20年前には、公園本部のあるバートレット・コーブ(Bartlett Cove)では注意しないと思わず踏んづけてしまうぐらい、キタヒキガエルが沢山いましたが、今では一匹でも見かけたら報告するようにと言われるほどその数は減少しています。私は、グレーシャーベイ国立公園全体をくまなく探索していますが、初めて一匹見かけたのは、探索四年目のことでした。 (キタヒキガエルの学名:Anaxyrus boreas boreas、以前はBufo boreas boreasと呼ばれた。俗名:Boreal toad) 写真: Sean Neilson