「どうして氷は青いのですか?」これは、グレーシャーベイ(Glacier Bay)国立公園を訪れる人によく聞かれる質問です。氷が青いのは、氷に不純物がないためです。普通、雪は空気が入っており、気泡のため光の反射、屈折が繰り返され、全ての波長を含む光が戻ってくるので白く見えます。氷河はこの雪が長い年月を経て上からの重さで固まり、あまり気泡のない氷になったものです。この氷に光が当たると、長波長の赤、黄色は吸収されますが、短波長の青色は氷の中を突き抜けて反射するため、人間の目には青く見えるわけです。気泡が多く入っている氷は、白く見えます。この写真はランプルー氷河(Lamplugh Glacier)の麓近くでキャンプし、氷河の端を探索していた時にクレバス(幅の広い、深い割れ目)まで進んで撮ったものです。この写真の氷はたった1.5平方メートルですが、その大きさが一目でわからないこと、また、青い氷を背景に砂が醸し出す抽象的なパターンが気に入っています。 写真: Sean Neilson